工業英検3級 傾向と対策
工業英検3級試験はI〜VII の7つの大問からなり、200点満点、時間は70分です。合格ラインは60%です。
以前はVI 和文英訳、VII 英文和訳は記述式でしたが、2007年5月の第67回からは全問マークシート式になり、以降は問題形式・配点に大きな変化はありません。
各問毎に傾向と対策を考えてみました。
I 10問 x 各2点 = 20点
英単語(あるいは語句)の訳を3つの選択肢から選ぶ問題です。antibioticsなど専門用語、deficiencyなど科学英語の一般用語、時にはregretなど一般的な英単語も出題されます。
II 10問 x 各2点 = 20点
こちらは逆に日本語単語の英訳を3つの選択肢から選ぶ問題です。出題傾向はIとほぼ同じで、専門用語、一般科学英語が中心になります。
I, IIともレベルは低くありません。文系の英検2級保持者では知らない単語ばかりでしょう。
毎回、初出の単語が殆どを占め、どこまで勉強しておけば良いか掴めないところです。
配点は高くないので、100%正解を目指さないほうが良いと思います。
III 4問 x 各5点= 20点
英英辞典のように言葉の意味を説明した文が4つあり、それにあてはまる英単語を10の選択肢から選ぶ問題です。独特な問題です。
英語の説明を読んで、何を指しているかわかるか?という英語読解力と、それに相当する英単語は何かわかるかという語彙力が問われます。
1)過去分詞、現在分詞 2)関係詞についてよくわからない人は英文法の教科書・参考書を復習することから始めた方が良いでしょう。
また、独特の言い回しに慣れるため、よく意味がわかっている専門用語を英英辞書で調べてみるといいかもしれません。
IV 4問 x 各5点= 20点
2つの英文の意味が同じになるように空欄にあてはまる語を10の選択肢から選ぶ問題です。
これは英作文の基本問題であり、1組の英文のうち、上の空欄がない方がダメな例、下の空欄がある方が良い例で、簡潔で明解な文になっています。英作文のお手本として勉強するといいと思います。
解答する際には、2つの文の差異を見つけて、上の英文の一部にあてはまる語を選ぶので、これも語彙力を問われる問題ではあります。
V 8問 x 各5点= 40点
英文の中の一つの単語を4つの選択肢から選ぶ問題です。
純粋に英文法の問題もあれば、一般科学英語の語彙力、専門用語の語彙力を問う問題もあります。
III〜Vの出来が合否を分けるのではないかと思います。III〜Vの問題文にわからない単語は少し出てくるけども、意味はだいたいわかるというレベルは欲しいです。一般英語の読解力・文法力と基礎科学英語の語彙が大事だと思います。
VI 4問x 各8点= 32点
科学技術に関する短い文章(100語程度)を読んで説明に答える問題です。客観式なので、タイトルを付ける問題(頻出)、和訳、内容一致、空欄補充の問題によって内容理解を確かめるようになっています。
長い複文を正確に読める英語力が大事です。
一方、構文や知らない語にこだわるのではなく、自分の科学や科学技術に関する常識を使って、内容理解につとめることも大事です。
読解力だけは、過去問だけでは不十分だと思います。もっと長い文章を読むべきだと思います。
VI 6問 x 各8点 = 48点
英作文。文の一部の英単語(句)7つを並び替えて、日本語にあてはまる英文をつくるものです。解答は3番目と5番目を答えます。
最も英語力が問われる設問で、平均点も低いと思います。不合格者の多くは正解1問以下ではないかと思われます。
複文の使い方、熟語など文法事項を押さえた上、無生物主語など科学英語特有の言い回しを学んでおくと良いと思います。
過去問を覚えてしまうまで何度も解くことをおすすめします。
なお、過去問問題集には解説はなく、VIIに関しては3番目5番目の答えしか載っていないので正解の英文がわかりません。後日、当ブログで解答例を紹介します。
勉強法としては、資格試験の王道ですが、まず過去問をていねいにやることです。
その上で、問題に出てきた単語を全て覚えましょう。関連語も調べて覚えると良いと思います(Jupiterが出てきたら、惑星の名前全部覚えるなど)。
文法的にわからない事があったら、Forest総合英語などで基本から確認しましょう。
過去問問題集を全てやり終えたら、二回目をやり、三回目をやり、完全にマスターしましょう。それで本番6割取れないということはないはずです。