namjun's blog

”研究で一番大事な事は工夫すること”

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親切な片対数グラフ(ダウンロード)

学生実習で「DNAの電気泳動」をやりました。

↓こんな感じになります。最近では、O博士の切り貼りで有名になりました。

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オレンジ色のものがDNAです。これは寒天でできたゲルで、上の穴にサンプルを入れて、電気を流す(写真上側が陰極、下側が陽極)と、DNAはマイナスに荷電しているので、寒天の中を陽極側に動きます。この時、小さいものは寒天の隙間を通ってするすると動きますが、大きいものはあまり動きません。こういう原理で電気泳動(30分くらい)が終わると、分子量が大きいDNAは上に、分子量の小さいDNAは下に位置することになります。

一番右と左が「分子量マーカー」というもので、分子量が分かっているDNAの混合物です。数本のバンドが見えますが、それぞれ分子量がわかっています。この分子量マーカーの実験結果から、未知のDNAの分子量を推測することができます。

学生は、分子量マーカーの各バンドがサンプルの穴から何mm移動したかを定規で測り、分子量に対し、プロットします。この時、移動距離は分子量ではなく、分子量の対数に比例します。(分子量は分子の重さであり、分子の体積に比例するが、移動しにくさは分子の断面積に比例するからです。太っている人が満員電車の奥からドアに向かって移動しようとしている様子を想像してもらうとわかるかも)

そこで、横軸が普通の目盛りで、縦軸が対数目盛になっている、「片対数グラフ」に測定値をプロットする必要があります。

 

ところが、片対数グラフを買っておくのを忘れてしまいました。研究室には8枚しかない。学生に聞くと、町一番の文房具屋にも置いてないらしい。レポートの提出は1週間後としている....困りました。

 

今回もGoogle先生が解決してくれました。

自作の対数グラフを公開されている方がいらっしゃいました。

 

方眼紙ネット さま

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片対数グラフ、両対数グラフだけでなく、同心円グラフや、五線譜、英語練習帳など様々な用紙を公開されています。

 

4種類の片対数グラフのうち、対数目盛の1単位(10→100など桁が変わる)が50mmのものが丁度良いと思い、ダウンロードさせて頂きました。補助線もあり、非常に細い線で精密に作られたグラフ用紙です。

 

最初、これを印刷して学生に配布しようかと思いました。

しかし、対数グラフは目盛りが変わっていて、使い方が難しいものです。1と2より2と3の間の方が狭くなっており、基本的な目盛りは1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 20, 30, 40 ...100, 200, 300というようになっています。片対数グラフの使い方講習会をしなくてはいけませんが、時間が取れません。

また、僕も研究で片対数グラフを使いますが、まず、1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 20, 30, 40 ...100, 200, 300と目盛りを書くという作業を行います。

 

そこで、ダウンロードした方眼紙をPagesにコピーし、目盛りを入れました。また、大きな区切り線が無かったので、それも入れてみました。0.1mm単位で正確に合わせることはできず、ちょっと汚いのですが、実用的な方眼紙ができました。これをレーザープリンタで印刷し、配布することにしました。

 

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「DNAの分子量の検量線」(500〜20000)には全範囲は必要なく、切り取って使うことになると思いますが、学生に「対数」を理解させるため、1を原点にしました。

 

pdfファイルをDropboxに置きましたので、よろしければお使いになって下さい。

片対数グラフ1

  

オストリッチ A4 片対数方眼紙 厚ブルー100枚パック 2111

オストリッチ A4 片対数方眼紙 厚ブルー100枚パック 2111