Wonder by R. J. Palacioを読みながら
いま、Wonderという洋書を読んでいます。アメリカ人作家による児童書で、2012年の出版ながら、Amazon.comのレビュー数は3000を超え、平均評価が4.8というきわめて好評の本です。
YL5からの英語多読にお奨め、本家amazon.comで絶賛のChildren book、第10位〜第6位。あの定番も。 - namjun's blog
- 作者: R. J. Palacio
- 出版社/メーカー: Knopf Books for Young Readers
- 発売日: 2012/02/14
- メディア: Kindle版
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なかなか、本を読む時間が取れず、まだ1/3しか読んでいませんが、読みやすくて、深い、素晴らしい本だと思います。
顔に奇形を持つ少年Augustが生まれて初めて、学校に通うというストーリーです。
最初の1/3はAugust自身が語るという形式になっていますが、Augustの内面は、「困難に立ち向かう勇敢な少年」的なものではなく、ユーモアがある、Star WarsやPlay Stationが好きな(Wiiも出てきた)ごく普通のアメリカの少年です。
彼が産まれてきたとき、担当の看護婦さんが母親に赤ちゃんを見せまいとして奮闘します(担当医は失神してしまった)。その看護婦さんについてAugustは記述しています。
She had very big arms and (here comes the funny part), she kept farting.
fartingは”おなら”です。here comes the funny partは「ここ、笑うとこ」といった感じでしょうか?奮闘むなしく、このようになってしまいしました。
And then all of a sudden she let out the biggest, loudest, smelliest fart in the history of farts.
5th gradeの少年が語るので「簡単な」英語ですが、イディオムやアメリカ文化の勉強になります。
学校に行きことについて、お父さんに聞かれた場面。
“No,” I said. “I don’t, either,” said Dad. “Then that’s it, case closed,” I said,
この裁判は終わり、という意味かな?
ハロウィンのコスチュームに関して、友達のSummerとの会話。小学校の時は本の登場人物にならなかったので、Summerはオズの魔法使いの登場人物に扮したと言います。
“But that’s a movie, not a book.” “Hello?” Summer answered. “It was a book first! One of my favorite books in the world, actually.
こういう時、Hello?というのですね。えっ?いいですか!という感じかな。
Augustが周囲の子供が自分を触ることを避けていると気付く場面。間違えて、Augustに触ってしまった子供が慌てて手を洗いました。
I think it’s like the Cheese Touch in Diary of a Wimpy Kid
Diary of a Wimpy Kidは数年前、アメリカで子供に大人気となった毒のある(毒だらけの)児童書です。邦訳も人気ですが、Cheese Touchは邦訳では「チーズえんがちょ」になっていました。
Julianという少年は先生にAugustの面倒を見るのに言われていたのに、Augustに遠慮無くひどい事を言う天敵です。Augustは母親にクラス全員にバースデイパーティーへの招待メールを出してもらうのですが、他の人が行けない理由を書いて返信するのですが、Julianの母親は違うようです。
“You know,” said Mom, “his mom was the only person who didn’t RSVP at all.” She looked at me. “I guess the apple doesn’t fall far from the tree.” I laughed because I thought she was making a joke, but then I realized she wasn’t. “What does that mean?” I asked. “Never mind. Now go wash your hands so you can eat.
apple doesn’t fall far from the treeって親と子供は似ているという意味だそうです。5th gradeの子供にはわからない言い回しのようです。
最初、両親が車の中で、Augustを学校に行かせる相談をしているとき、Augustが寝ていると思った父親はこう言います。
"So sending him off to middle school like a lamb to the slaughter...," Dad answered angrily
「子羊を屠殺場に送るようなもの」という言い回しがあるのかな?でもAugustには分からなかったようです。
"What's a lamb to the slaughter?" I asked sleepily.
さて、10月(二ヶ月目)の英語の先生、Mr. Browneのpreceptですが、
YOUR DEED ARE YOUR MONUMENTS
古代エジプトの墓に書かれていた言葉だそうです。
人は、その人が為したことによって記憶される。とAugustは解釈しました。
最初の1/3のAugustの自分語りのパートは、急転直下で終わりました。
今は、お姉さんのViaの視点になりました。お姉さんはHigh School1年生ですので、英語のレベルも上がりました。