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”研究で一番大事な事は工夫すること”

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その花の名前を知りたくなったら、最強のオンライン植物図鑑〜撮れたてドットコムで調べよう

野外で見つけた花の名前を知りたくなったとき、オンライン植物図鑑「撮れたてドットコム」が最適です。

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なぜ図鑑を見ても花の名前がわからないか?

身近な自然を知るという目的で実習に「校庭の雑草の名前を図鑑で調べる」
というテーマを採り入れています。
1. 学校の敷地から花が咲いている植物を採ってくる
2. 植物の特徴を検索表と照らし合わせて、当たりをつける
3. 索引から図鑑のページを引き、写真と記述を実物と照らし合わせる
これで各班数種(時期によって変更)の植物を同定するという課題を与えています。
最後に僕が答え合わせをします。
 
これが、容易ではないのです。

 

まず、検索表が網羅できていない(地域的な問題)ので、多くの場合、図鑑(山と渓谷社「野に咲く花」)と絵合わせになってしまいます。
多くの学生にとって図鑑を調べるというのは生まれて初めての経験で(それはそれで学習効果があるわけですが)、なかなかその種にたどりつけません。ようやくたどりついたと思ったら、似たものが数種出てきて、似た種の見分けも図鑑の記述が難しくてギブアップしてしまいます。
 
そして、答え合わせ。
「これは、カンサイタンポポだと思います。」
….「いや、ここ関西じゃないから」
「え〜でも、そっくりですよ」
 
「これは、イブキスミレです。いっぱい咲いてましたよ。」
…….いっぱい咲いてた時点でタチツボスミレだよな
「まず、距を見てみよう。距というのはこの部分で、イブキスミレの距は….。それから、托葉だ。托葉というのはこれ…」
「先生、図鑑見て言ってますね」
 
ぼくは野草はあまり詳しくありませんが、野鳥を大学時代やっていた経験から、
種を同定するのは、生態的な情報が大事です。
野草で言えば、
・分布域 ・生息環境 ・開花時期
ですが、実際の植物が図鑑の記述を裏切っていることはまずありません。
 
・希少度
はもう一つの重要なポイントです。ありふれた場所で希少種を見つける僥倖は無いと考えた方が良いです。
珍しい種を見つけるためには、普通種を何十回、何百回と見なければいけません。
 
生態と希少度は重要ですが、生き物を見分ける一番の要素はかたちです。
植物の場合、特有の問題があります。
環境によって形が変わる程度が大きいことです。
同じ種でも大きさはまちまちです。目に付く花びらの色でさえ変わることも珍しくありません(特に紫系)。
一方、遺伝的に決まっている部分は、目立たない、難解な用語を使わないといけないような場所にあることが多いです。
 
多くの植物図鑑が世に出ましたが、初心者でも使える決定版のようなものはありません。(野鳥ならフィールドガイド日本の野鳥)
 
野外検索用の植物の図鑑には、「個々の種の詳細な情報」と「そこにたどり着くまでの検索性」が求められます。両方を満たそうとすると、今度は携帯性が失われます。携帯性を取るためには環境によって絞るとか、普通種までしか載せないということが起こり、網羅性が失われます。
 
デジタルはその問題を解決しました。
リンクによって、膨大な情報量を使いやすくまとめることが可能になりました。
 

撮れたてドットコム

いがりまさし氏の運営する「植物図鑑・撮れたてドットコム」は最高のオンライン植物図鑑です。
・撮れたてドットコム の検索はまず検索対象を希少度によって絞り込みます。 
・また、環境と地域と季節によって絞り込みます。
・形に関する情報は花の色と大きさだけです。大きさは「〜20cm」ではなく「すねの高さ」というものさしになっています。
 
使い方を説明します。
ホームページはこのようになっていますので、今すぐ検索をクリックします。
 

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検索入力画面になりますので、各項目を選びます。

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検索結果画面になります。一番左にレベルが表示されます。
右に全体写真、花の拡大写真、特徴的な部分の写真が出ます。
3つの写真を見れば、ほとんどの場合、同定できると思います。
種名のリンクをクリックすると、より詳細な説明ページになります。
 

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ネイチャーフォトグラファーである、いがりまさし氏の写真は美しく、見とれてしまいます。
下に行くと、見分けのポイントとなる拡大写真があり、近縁種へのリンクもあります。
さらに、拡大、詳細、比較、変異、群落に関する情報の写真入りページがあります。
 

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このうち、詳細ページは会員専用ですが、会員登録は無料です。

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アプリだったらなあ

こんなオンライン図鑑が無料で利用できるなんて凄いことです。
 
実はもともと、撮れたてドットコムは有料コンテンツでした。
僕は有料会員になったのですが、すぐに無料化されました。
広告は控えめで(でも邪魔)、むしろ、収益性を心配してしまいます。
 
iPhoneを持って山に出かけ、見かけた花をさっと調べる。
そんな使い方を想像します。
 
が、
 
スマートフォン用ページが無い。
頑張って、PC用ページで操作するしかありません。
 
iOSアプリなら数百円以上の価値があると思います。僕は買います。
 
・総合画面まではオフラインでも使えるようにアプリ内に入れて欲しい。
・lite版(無料)は入門レベルまでにし、広告入り。
・有料版はフル機能。
・自分で写真を撮って送るSNS機能付き(それは無理か?)。
 
追記:関連記事です↓