生き別れた息子を捜しに行く若い女性の話〜Lois LowryのSon
http://www.asahi.com/articles/ASG6B3RZ7G6BPLBJ001.html
STAP細胞の存在を確認するために理化学研究所が進めている検証実験について、理研の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーがSTAP細胞を息子にたとえて、「生き別れた息子を捜しに行きたい」と話し、実験への参加を希望していることを代理人の三木秀夫弁護士が10日、明らかにした。
という記事を読んで、読みたいと思っていた洋書をまだ読んでいないことに気が付きました。題名は「Son」、生き別れた息子を捜しに行く若い女性の話です。
Lois LowryのGiver四部作の最終刊にあたります。
The Giver (Readers Circle (Laurel-Leaf))
- 作者: Lois Lowry
- 出版社/メーカー: Laurel Leaf
- 発売日: 2002/09/10
- メディア: マスマーケット
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Giverはニューベリー賞受賞の名作児童小説。
主人公Jonasが何もかも完全に管理されたコミュニティーの、そうではなかった昔の記憶を継ぐ者という立場から逃げ出すという話でした。
生死をかけた逃亡の旅の末、家族の愛が残る理想郷にたどり着いた....
のかどうかわからないラストシーンで終わりましたl
Gathering Blue (Giver Quartet)
- 作者: Lois Lowry
- 出版社/メーカー: HMH Books for Young Readers
- 発売日: 2013/03/05
- メディア: ペーパーバック
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読者の要望に答えるために?刊行されたGathering Blueは
全く逆の、中世を思い起こさせる野蛮なコミュニティー。両親に先立たれ足が不自由な主人公Kiraは、機織りの才覚を買われて生き延びます。両親の死の秘密を知りますが、父親が隠れる理想郷には行かず、特権を与えられたそのコミュニティーにあえて残ります、という所で終わります。Jonasの生存が示唆される場面がちょっとだけあります。
そして、当初、三部作で終わるはずだったので最終刊になるはずだったMessengerはKiraの友人Mattが主人公。Jonasも登場するのですが、三度、謎を残して終わります。
そして四部作になりました。
主人公ClaireはJonasがいた管理社会で12歳の職業付与で「出産母」となった少女。産まれた子供は取り上げられ、1歳になると「夫婦」に預けられ養育されます。Claireの息子は「処分」されることになりますが、姿を消した息子の後を追って、コミュニティーから逃亡しますという話らしいです。
果たして、彼女は生き別れた息子に会えるのでしょうか?