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”研究で一番大事な事は工夫すること”

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スリーバント失敗が三振である理由

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昨年、参加した地区の「審判講習会」で、へぇ〜と思った話があります。

スリーバント失敗が三振である理由です。

 

ツーストライク後にバントをしてその打球がファウルとなるとアウトになります。

いわゆる、「スリーバント失敗」です。

この時、記録上、打者は「三振」したことになります。スコアブックにはKと書かれることになります。

なぜ、打ったのに三振?という違和感もあります。

 

2ストライク後に普通に打ってファールとなった場合はアウトにはなりません。

前回WBCでの井端選手のように好球が来るまで「ファールで粘る」という打撃は評価されています。

普通に打つよりもバットに投球を当てるのが容易なバントで2ストライク後もファールを認めると、

フォアボールになるのを待つため、投手を疲れさせるため、バントで延々とファウルを打ち続ける

という戦法が出てくるでしょう。

スリーバント失敗アウトのルールが無ければ、野球は全く違ったスポーツになってしまうかもしれません。

 

ルールブックではどのように記述されているでしょうか?

公認野球規則をみると、「6.05 打者は次の場合、アウトになる。」

では(a)から(o)まで15個のケースが挙げられています。そのうち、4番目に、

(d) 2ストライク後の投球をバントしてファウルボールになった場合。

とスリーバント失敗がアウトになることが明記されています。

ここでは、三振扱いにするという事は書かれていません。

 

公認野球規則のストライクの定義を見ると、意外な事が書いてある。というのが審判講習会で教わったことです。

 

2.73 STRIKE「ストライク」ーー次のような、投手の正規な投球で、審判員によって”ストライク”と宣告されたものをいう。

(d) バントして、ファウルボールとなったもの。

 

2ストライク後でなくても、バントして、ファウルボールとなったら、「ストライク」だということが書いてあるのです。

そして、2ストライクから、バントして、ファウルボールになれば3ストライク目となる、すなわち三振となるということですね。

 

何というか、「きれいな」規則だな、と思いました。

 

「バントのファウルはストライク」

このことは、あまり知られていないと思います。

 

スコアブック投球欄、ストライク、ボール、ファウルを順に記入します。

たとえば、ストライクは○、ボールは●、ファウルはーで表します。

バントのファウルはストライクと記入すべきでしょうか?

 

それは難しいです。

バントのファウルであっても、バントでないファウルであっても

ツーストライクまで主審のジェスチャーは「ファウル!」だけです。

宣告しないだけでなく、判定もしないでしょう。必要が無いので。

スリーバント失敗の時のみ、ファウルのジャッジの後、バッターアウトをジェスチャーします。

 

そのような審判のジェスチャーから、スリーバント失敗の時だけ何か特例があるような印象を受けるのでしょう。

 

 

そもそも、なぜ、スリーバント失敗は三振扱いとする必要があるのか?

スリーバント失敗は投手が優れていたために起こり、フェアの打球が飛ぶ事無しにアウトとしたわけです。その点で、空振り三振や、見逃し三振と同じであるということでしょう。

「バントのファウルはストライク」これはスリーバント失敗を三振とするためのルールではないかと思うのですが、どうでしょうか?

 

 

 

公認野球規則―2014 Official Baseball Rules

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野球規則を正しく理解するための野球審判員マニュアル―規則適用上の解釈について

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